模型の解説5
1エーカーの土地とユソニアンハウス
23# 小住宅
Co-operative Homestead for Detroit Auto Workers 1942
#23 各1エーカーの農園と小住宅、 # 24 右下に学校が見える
ブロードエーカー・シティでは、
・すべての人に1人、1エーカー(約4000㎥)の土地がそこを使うか住む場合、生来の権利として与えられる。
・作った農産物はマーケットから毎日、売値の半値で取りに来てくれる。
・農本主義が工業と両立する。・地主や店子、小作人はいなくなる
・今まであったような都市の雇用、最低限住宅や公営住宅、スラムや価値のない人はなくなる。・貧困は廃絶される。
われわれは人間と土地とのこの文明 -真に有機的である農耕社会-を民主主義と呼ぶ。
ジェファーソン
ジェファーソン(第三代大統領)は、独立自営農民こそ民主主義の基盤と考えた。(ジェファソニアン・デモクラシー)
ジェファーソンは政治と経済の専政から庶民を守ることをその哲学とし、特に小農を「最も価値ある市民」と称賛した。財産のおよその平等こそが自由と徳と共和政府の重要な安全装置として重要であり、都市を、贅沢と従属、銀行家と投機家と地主たちの浪費の本拠地で各人の財産を不平等化してしまうものと見ていた。
ウィスコンシン州の政治
同じ位重要なのは、ウィスコンシン州のラフィレッ州知事とプログレッシブ党による革新政治がライトに与えた影響である。
彼らはルーズベルトのニューディール政策に先駆けて進歩的な法制の整備を進め、ウィスコンシン州は民主主義の実験室と呼ばれた。1934年のProgressive党の綱領は、「銀行の資本主義」と呼ばれた膨大な企業の利益と産業企業により支配された世界から、広く支持された民主主義のアメリカ憲法の根本的な理想を回復するように意図されていた。
そこには、人々が自分たちの家、自分たちの農場、および自分たちの働く場所を持つ権利を支持し、企業や不在者の権利に対して反対すること、そしてエネルギー供給、ごみ処理、通信(ラジオ、電話、郵便)、公衆と大量の交通、および流通貨幣を含む公共のために必要なすべての事業を公的所有することがうたわれている。
21.葡萄畑と果樹園
Usonia Ⅱ Okemos, East Lansing 、Michigan 8 houses on 40acres
Goetsch-Winkler House (1939)だけが実現した。
TypicalHome for sloping ground ( Affleck House1940)
Typical Cottage for level ground (prefabrication)
ユソニアンコンクリートブロック住宅
ユソニアンハウス
地域全体を治める核となる原理を含んでいるものとして、ライトの関心は、経済や社会の問題よりも、社会の基本単位である家庭にあった。従ってライトの建物のデザインは、好意を持ったある施主のためのデザインというよりも、ライトがユソニアと呼んだ、アメリカのフロンティアの価値を具体化するブロードエーカー社会のプロトタイプとしてだった。